来年4月から24時間態勢、在宅介護支援

新しいサービスは、ヘルパーや看護師が高齢者宅を1日に何度も定期訪問するほか、要請があれば24時間対応で駆けつけるのが特徴だ。「定期巡回・随時対応サービス」と呼ばれ、一人暮らしや手厚い介護が必要な高齢者の在宅生活を支えることを目指す。

従来の訪問サービスとの違いは、高齢者宅でのヘルパーの滞在時間と訪問回数。

現行の訪問介護は、滞在時間が20分以上と決められている。実際には30分以上滞在することが多く、1時間以上のケースも3割近くある。その一方、1日の訪問回数は平均0・6回で、最重度の要介護5でも1.1回程度。ヘルパーがいない時間は、一人で過ごすか、家族に頼るしかない。

新サービスは、ヘルパーらが複数の高齢者宅を巡回し、10分~15分程度の訪問を1日に4~6回程度繰り返す。高齢者の生活のリズムに合わせてヘルパーが着替えやおむつ交換、トイレ介助、服薬の確認、食事の準備などを行い、看護師が床ずれの治療や点滴などの医療処置を行う。

さらに、自宅の電話や専用の通信端末で事業所のオペレーターといつでも通話ができ、体調が悪い時や転倒した時などは、必要に応じてヘルパーや看護師が駆けつける。

1日に何度も訪問するため、高齢者がぬれたおむつで長時間過ごさなくても済むほか、水分補給や服薬が確実にできるようになる。ヘルパーが体調変化に気づきやすくなる利点もある。

高齢化で介護施設の入所希望が増えているが、建設費が高い施設を増設することには限界がある。単身高齢者や老々介護世帯の増加も深刻だ。新サービスは、なるべく施設に頼らず自宅で生活を続けられる仕組みとして期待されている。今年6月に成立した改正介護保険法に盛り込まれ、政府は2025年に15万人が利用できるようにする目標を掲げている。

現在、国で新サービスの利用料などを決める作業が進められている。要介護1以上の人が対象で、利用料は1か月単位の定額制になる予定。

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